「ブログを書くまでがYAPCです」とのことなので。

まず、私のバックグラウンドは、プログラミング歴1年、Webエンジニアとして、主にPHPを書く業務を6ヶ月。Perlは今年の6月から、結城浩氏の『Perl言語プログラミングレッスン 入門編』(以下、結城本)で学び始めました。途中Rubyに浮気したりもあったので、実質的な学習期間は1ヶ月ほどでしょう。

今回のYAPCでは、主に初心者向けのセッションに参加しました。

最初は、リャマ本こと『初めてのPerl』の訳者である、近藤嘉雪(@yoshiyuki_kondo)さんの、「Perlの勘所をマスターしよう! コンテキストとリファレンスを我が物に!」。

コンテキストに関しては、結城本で学習済みだったので復習の意味合いが強かったですが、リファレンスは結城本では応用的な内容として省略されていた部分だったので、興味深かったです。データへの参照に名前をつけるというのは、上手く使うと効率的に書けそうだなあ、という感触がつかめました(実際に書けと言われたら無理ですが)。


次に、まんでぃー(@mandy_44)さんの「Perlでちょいモテデザインパターン」。デザインパターンとは、ソフトウェアを設計する際の定石みたいなものかな、という感じはつかめましたが、詳細はさっぱり。。。『モダンPerl入門』がスーパー名著とのことなので、初心者を脱したら読んでみます。


昼休憩を挟んで、「Perl今昔物語」。宮川達彦さん、伊藤直也さん、小林篤さん、松野徳大さんというメンツで、2006年以降のPerlの歴史を振り返り、今後の展望を占う、というもの。特にPerlの今後の部分が興味深かったです。

「Perlは下方互換性に留意して作られている(Perl5.12で動くコードは、以降のバージョンでも必ず動くように、今後の開発が進められる)」
「Perlで実装された大規模なWebアプリケーションは、今さら言語を替えるのは困難なので、今後もPerlでメンテナンスが続けられる」

しかし一方で、「今、あえてPerlを選ぶ必然性には乏しい」という指摘もあり。


その後は、小飼弾(@dankogai)さんの「Perl as a Foreign Language」。今後、開発言語の主流がJavaScriptになることは既定路線。そのような状況の中で、Perlの役割は? というテーマ。結論から言うと、Shellを操作する言語としては今後も有望であろう、と。

実際、私の場合、現在の職場で仕事の成果物としてPerlのプログラムを提出することは無いだろうと思います。が、Perlで書いたスクリプトで、HTML文書の文言の一括置換を行うことはあるので、日常使いのプログラム言語としては使いでがあると感じています。


その後は「遠方よりの参加者」という、遠方からの参加者によるLT(Lightning Talk、5分程度のプレゼン)。ペポパ福岡支部の人の「ご飯に卵かけるAndroidアプリできたよー」な脱力&爆笑LT、名古屋の猫耳の人の、PerlのカンファレンスなのにF#の話をするというフリーダムなLTなど、短いながらも印象に残るものばかりでした。


続いて竹迫良範(@takesako)さんの「Perlで始める! 初めての機械学習の学習」。タイトルは硬い感じですが、実際の内容はkinectを利用したビジュアルに訴える内容が多く、肩肘張らずに聞くことができました。

@__papix__さんの「Perl入学式をやってみた」は、Perl初心者向けのワークショップを主催した経験を語るセッション。非常に充実した学習環境を提供されているようで、Perl入学式の参加者が羨ましい。


その後はメインホールでLightning Talk。ところどころにスポンサー企業の「求人LT」が混じり、それもまた面白いというナイスなセッションでした。一番印象に残ったのは「サスペンダー駆動開発」ですかね。


最後は宮下剛輔(http://mizzy.org/)氏の「How Perl Changed My Life」。Perlとの関わりも話しつつ、メインはエンジニアとしての生き方のお話。



「間口の広いカンファレンスを目指す」という目的はある程度達成されてるかな、と思います。Perlの文化に興味があれば、参加して楽しむことは出来るでしょう。技術的な部分は分からなくても、楽しそうにやってる雰囲気は伝わってきます。おかげで、私のような初心者でも楽しめました。来年もよろしくお願いします。